【にわかには信じがたいこと】
この世には、決して怒ることのない人がいる。
この世には、決して人を傷つけることのない人がいる。
この世には、決して人を悲しませることのない人がいる。
この世には、ただ人々に利益(りやく)だけをもたらす人がいる。
これらのことは、にわかには信じがたいことである。 しかしながら、これらのことを信じさせてくれる人が時として出現する。 その人こそ〈善知識〉と呼ばれる。 その人は、言葉によって、振る舞いによって、表情によって、また沈黙によって人々に法(ダルマ)の確かな存在を示すのである。
よく気をつけて世を遍歴する人は、ついにその人(=〈善知識〉)に出会うであろう。 それは、稀有なる出会いである。 しかし、その出会いを生じたとき人は人智を超えたものを垣間見るのである。
こころある人は、よく気をつけて世を遍歴せよ。 人生は、その人との出会いのためにあるようなものだからである。