【最善】

行為を為して、(自分自身を含めて)いかなる誰をも悲しませることが無いならば、それが最善である。 また、ある行為を為さないことによって、(自分自身を含めて)いかなる誰をも悲しませることが無いならば、それもまた最善である。 そしてまた、ある行為を為そうが為すまいが、こだわりなく、結果的に(自分自身を含めて)いかなる誰をも悲しませることが無かったならば、実にそれこそが真の最善なのである。

人が、それぞれの局面に応じ、それぞれ最善の行為を遂げたならば、それによってかれの人生が破滅することは決してあり得ない。 けだし、最善はつねに最悪を回避するからである。 それゆえに、こころある人は、怖れることなく最善の行為を為し遂げよ。

最善は、それを為し遂げた人に縁のある多く少ない人々に、確かな福徳と大いなる功徳とをもたらすものである。 それゆえに、こころある、聡明な人は、最善についてはこのように理解して、善悪、真偽、正邪、多寡、優劣、深浅、段階、虚実などの一切世間の軛を脱れて為されるこの最善の行為を、他ならぬ自らの行為においてまさしく体現せよ。 それが、善なるものの究極なのである。