【精進】

精進するとは、人のあり得べき究極に近づいていくことを指す。

見ることで最上なのは、真相を見極めることである。
聞くことで最上なのは、聞く耳を持つことである。
嗅ぐことで最上なのは、真理の在処を嗅ぎ分けることである。
味わうことで最上なのは、真実を味わうことである。
振る舞いで最上なのは、つつしむことである。
清らかな念いを抱いて精進する人は、ついに安らぎに到達する。

高貴さの真相を見る人は、自らを浄める。
法の句を聞く人は、目覚める。
その真理を知った人は、争うことがない。
人と世の真実を見極めたならば、解脱が起こる。
つつしみによって二つの勝利を得る。一つは相手に勝ち、もう一つは自分に打ち勝つ。
安らぎは最上の境地であると、もろもろの仏は説く。

すべては精進することから始まる。 それで、精進する人をもろもろの仏は称讃する。

それは自分だけでなく、周りの人々をも、現在の、また未来の多くの人々をも安らぎに近づけるものとなるからである。