【希望】

人は、希望があるから勤しむ。 人は、希望をもって勤しむことによって願いを叶えようとするのである。 そして、それが邪なものでない限り、その願いはきっと叶うであろう。

人の覚り(=解脱)も、勤しみによって達成され得ることがらである。 それゆえに、円かなやすらぎ(=ニルヴァーナ)に至ることを望む人は、希望するがよい。 それが濁りなき希望(=熱望)であるならば、ついに達成されるであろうからである。

心構え正しき人の希望は、ついに叶えられる。 真如が道の歩みを誤らせないからである。 いとも聡明な人の希望は、人間を超えた楽しみをもたらす。 明知が、妄執を超えさせるからである。 こころある人の希望は、自らにやすらぎを生じせしめ、同時に他の人々をもくつろげる。 信仰が、争いを超克するからである。

人が、人と世の真実を知ろうと熱望して精励するならばついに覚知するであろう。 それが希望である。 そこに至れば憂いがない。

人が、苦と衆生の真実の姿(=〈すがた〉)を知ろうと熱望して精励するならばついに解脱する。 これこそが本当の希望である。 そこに至れば苦悩がない。

こころある人は、希望することによって願いを超えた本当の願いを叶え、ついに世の一切の苦悩から解脱せよ。