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 新刊: ブッダの決定的な話

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 誰もが、基本的には覚ってブッダとなり得る。これは、本当のことである。


 なぜならば、覚り(=解脱)の真相とは、何かを身につけた結果ではなく、心を覆う余計なものを取り除くことによって達成されるものだからである。そして、それは 言葉を縁として成し遂げられるものである。

 もちろん、現実にこの覚りを達成するためには、いわゆる仏道修行に勤しまなければならないが、その修行の実際は、功徳を積むことに集約されることになる。

 そして、約二千五百年前に釈尊が作仏し、ブッダとなってからこの方、少なからぬ仏がこの世に出現し、この功徳を積むことについての教えをいろいろと説いている。 したがって、覚りを達成しようと思う人は、それらの教えの通りに修行に勤しめば覚りが達成できる筈である。

 ところが、時代が下るにつれて、覚ってブッダとなる人の数は減っているようである。その理由は、修行者が途中で仏道から逸れてしまったり、あるいは道草を食って しまい、生きている間に覚ることができなくなってしまったことによるものと見られる。

 要するに、修行者が、仏道を歩むこととは関係のないことがらに気を取られてしまい、その解決に時間を要したり、あるいは少なくとも納得のいく結論に達しようとし て、いたずらに時間を浪費してしまっているということが実情のようである。

 さて、真実を言えば、仏道を歩むことについては、その要点さえしっかりと押さえて勤しめば、本来、道を逸れてしまう恐れなどないものである。また、修行が完成す るまでの期間についても、特別に長大なものが要請されるわけではない。早ければ数年で、覚りに到達することができると言っても過言ではないということである。

 本書は、仏道についての決定的な話を、ブッダの立場から述べたものである。本書を読めば、修行において何が重要で、何が取るに足らないことであるのかというその 核心を知ることができるであろう。そして、こころある人は、速やかに作仏するに違いない。

 仏道の何たるかが判然としない人は、本書を手に取って読んで欲しい。そうして、本来まっすぐである道をまっすぐに歩んで、人の最高のしあわせの境地たるニル ヴァーナへと到達して欲しい。そう願って、本書を著した次第である。


   ブッダの決定的な話

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