【為し遂げたとき】

その真理を聞いたからと言ってそれを誰もが理解できるわけではない。 それが真実だからと言ってそれを誰もがそのままに信じることができるわけではない。

「その真理を知った人は争うことがない。」 これは真理であり、人の究極であり、仏道の終着点であるが、この真理を言葉通りに理解することは容易ではない。

「人は誰もが、望むならば仏になることができ得る。」 これは真実であるが、発心していない限り、この真実をこころから信じることができる人は稀有である。

すぐにとは言わないが、修行者がこれらを為し遂げたとき、覚りはすでに近くにある。