【真実の灯明】

人と世の真実を知ろうと熱望する人は、灯明を得て道の歩みを確からしめ、ついに究極の境地(=ニルヴァーナ)へと到達する。

真実の灯明は、影をつくることなく世を遍く照らす。 それは、自分だけでなく究極を目指す他の人々の歩みをも確からしめるものである。 それゆえに、灯明をかざす人は他の人々の行く末を案じるにはあたらない。

いかなる人も、悪魔でさえも、この灯明を消すことはできない。 この灯明を曇らせ、萎ませ、揺らがせることもできない。 真実の灯明は堅固なものであるからである。

明知が灯明の芯である。 聖求が灯明の油である。 徳行が灯明の本体である。 精励が灯明の取っ手である。

こころある人は、灯明を自らかざして究極の境地へと到達せよ。 そこに至れば憂いがないからである。