【音声の形をとって現れる】

諸仏が世に出現するとき、それは音声の形をとって現れる。

その出現の真実の意味(すなわち正法が顕わになったこと)を明らかに知り、音声を発した善知識(=化身)の人智を超えた振る舞いをはっきりと見る人は、内も外もはっきりと見たのであり、実に音声に誘われることなく真理を体得する。

しかし、外見によってその人(善知識)を測り、音声によって何が起きたのかを尋ね求める人は、情に流されているのであり、あるいはまた物を欲しがるように仏を求めているのであって、諸仏の真実を知ることがない。

聡明な人は、音声の形をとって世に出現する諸仏のすがたを、真実に知る人となれ。 そのすがたを如実に見たならば、解脱するからである。