【省察のよすが】

他ならぬ自らの行為について省察することは、つねにニルヴァーナに役立つ。 それは、心の束縛を解き放つ道の糧となるからである。 実に賢者は、省察によって行為の自由を獲得する。 それは決して独りよがりなものではなく、人のこころに確かなうなずきをもたらすものである。

慎しみがそのあり得べき省察の機縁である。 正しい心構えが慎しみを生じるよすがである。 そして、明知が正しい心構えのもといである。

それゆえに、すでに真理の実在をこころに知った聡明な人は、明知によってあり得べき究極の省察を完成せよ。