【利他の根底にあるもの】

能く利他を行じる人は、自らも大いなる利益を得る。 これは、不滅の真理である。 しかしながら、それを能く行じる人にとって、利他は自利を得ようとして行ぜられるのではない。 なぜならば、利他の根底にあるものは次のことであるからである。

○ 利他は、相手の喜ぶ姿を見たいと思って行ぜられるのではない。 また、利他は、自分自身が喜び、満足したいから行ぜられるのでもない。 利他は、相手が悲しみ苦しむ姿を見たくないゆえに行ぜられるのである。