【満ち足りたところから】

欠けたところから生じるのが「熱意」であり、満ち足りたところから生じるのが「熱望」である。 そして、人をして不滅のやすらぎへといざなう<熱望>も満ち足りたところから生じるものである。

ところで、「熱意」は果てしないものとなるが「熱望」は終局があるものである。 そして、人が円かなやすらぎ(=ニルヴァーナ)へと行き着いたとき<諸仏の誓願>を知ることとなる。

覚りの境地に至ることを目指す人は、ことわりをこころに知って、まず生活を安立せしめ、その上で覚りの境地を求めるべきである。